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ぼくらのクローゼット

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女性社員同士が揉めている時、男性上司はどうしたらいいのか?

~学ぶ~ 川崎貴子さん

【黒魔女の恋愛指南vol.8】

私はもうかれこれ10年以上、「女性活用」や「女性マネージメント手法」を経営者や男性管理職向けに講演させていただいておりますが、講演後の質疑応答で一番多くいただく質問が、「女性社員たちが揉めている時のかかわり方」です。
仕事には一見関係ないから口を出さぬべきか?いやいや、社内の空気は確実に悪くなっているから指導するべき?いやいや、男性上司が仲裁に入れば更に悪化しそうだからやめるべき?いやいや・・・。と、「下手に踏めば地雷」な匂いがぷんぷんするからこそ、男性上司の本件に関するお悩みは尽きない。

●派閥を作る意味がわからない上司達
先ず男性上司達が頭を悩ますのは、女性社員が派閥を作る「動機」がわからない事です。
男性が派閥争いをする時、巻き込まれてしまった人は別として、「己の昇進の為」という解りやすい動機があります。ところが、謎の派閥争いを繰り広げている女性社員たちにメリットは皆無。逆に、「同僚と揉めているぐらいだから、部下なんか任せられない。」というマイナスの印象を持たれ、その行いは彼女達のデメリットにすらなり兼ねない訳です。
正体の解らないものに我々は畏怖の念を抱き、容易に手出しはできない。
先ずは、彼女達が揉める理由について考えて行きましょう。

●人間関係が気になるのは女性達の個性であり習性
女性達の転職理由の多くを占めるのが「職場の人間関係に疲れた。」と言うものです。
入力しながら、電話応対しながら、会社に戻ってきた営業マンにアイコンタクトしながら、斜め前にいるお局様のぴりぴりした態度にもびくびくしてしまう・・・。そんな千手観音さながらの「マルチタスクな能力」を元々保持しているからなのかどうか?上司が把握していない職場の人間関係や、困った人の動向などを逐一キャッチしているのが女性社員です。
「○○さん(お局様)、そんなにぴりぴりしてた?」と上司が聞けば、「毎日してますよ!ぴりぴりしっぱなしですよ!」と、「逆に何で見えてないんですか!」と軽蔑されるのが関の山です。一つの仕事に集中しやすいシングルタスクな男性ビジョンとは、視野の広さもフォーカスする所もまるで違うのです。
また、女性は人間関係が絡み合って織りなす物語が大好物です。うちの娘達も3歳ぐらいから、「この人はあの女の人が好きだよね。」「こんなこと言うから殺されちゃうんだよね。」と、火曜サスペンス劇場や恋愛ドラマに首ったけ。我が家に訪れる大人の女達の恋バナにも果敢に攻め込んで情報収集しているのだから、相当気になるのだと思います。
娘達それぞれの保育園の女児達も同様に、電車のおもちゃに成りきって遊ぶ男児を尻目に、
「○○ちゃんは誰と誰が好き?」「えー、あの子はあんまり好きじゃない。」と、繰り広げているのですからまさにデフォルト機能。女子高生になったって、OLになったって、人間関係に注力してしまう「女魂」は、そうやすやすと消えはしないし、注力すればするほど自分と他人との差異が気になり、他人の言動や行動が気になり、よって自然と軋轢が生まれて派閥を形成してゆくのです。

さて、とはいえ、会社は本来「仕事」をするところです。
他人の動向が気になる習性そのものは解ったけれど、そこにパワーを注がれたり、会社の空気を乱したり、職場の誰かに注目しすぎて急に辞められたりしてしまっては、上司として大いに困ります。
そこで、それらを回避する方法をいくつかご紹介したいと思います。

① 小さな目標管理を徹底する。
基本的に、派閥争いに精を出している女性社員は暇です。暇じゃなくても余裕があります。今よりもっと短期スパンの目標とそれに見合うタスクを与え、しっかり管理して都度承認しましょう。放任主義の上司の職場が、女性社員派閥争いの温床になります。何故なら、彼女達の動機の一つには「承認欲求」があり、上司からデイリーに見てもらえていないという寂しさややりがいの無さから、派閥争いにパワーを使ってしまっているケースも多いのです。人事考課の時だけじゃなく、上司が日々の業務で「承認」してあげる事で、派閥の親玉みたいな女性社員が「憑き物が落ちたように変化する」というケースもあるので是非お試しを。

② チームで競わせる。
売上でも利益でも何でも良いのですが、派閥違いのA子さんとB子さんを仲良くさせるには、共通の敵を作る事です。チームで団結して他チームと競い、達成することによってメリット(報償や評価、もしくは上司が奢るなど)を受け取れるという事が解れば、他のメンバーの手前も協力せざるを得ません。また、会社は好きな人同士でつるむのではなく、仕事上協力し合うべき相手とパートナーシップを築く所である、という事を体感させることができます。

③ 採用を見直す。
水島広子さんの「女子の人間関係」(サンクチュアリ出版)という本では、「すぐにねたみ、裏表があり、すぐに群れて異質なものを排除し、陰口や噂話が好き」な、派閥争いに没頭しがちな女性達を、「女度の高い人」と表現しています。そして、会社によっては、驚く程この「女度の高い女性」ばかりを採用していたりするのです。逆も然りで、よくぞ集めたというぐらい女度の低い、さばさばした女性社員ばかりの会社もあります。この「女子の人間関係」という本は、常日頃女社会で生きている「女度の高い女性」から「女度の低い女性」まで、「あるあるあるある!」と多くの共感を集めました。うちの女性社員は常にもめてるな・・・という男性上司の皆さんに置かれましては、先ずはご自身や御社の人事の目を疑ってください。そして、女度の低い女性社員と一緒に面接をして採用を決めたり、女度の高い人の感じ方や行動パターンを研究してテストや面接に反映させたりして工夫を。
採用の抜本的な見直しを図ることをお勧めいたします。

さて、他にも色々と方法はありますが、長くなりましたのでこの辺で。
男性上司の勇気と手腕によって社内が女子高化するのを防ぎ、ハイパフォーマーな女性社員を数多く育てて頂きたいと切に切に願っております。

 

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